喪失の悲しみを乗り越えて ―「今は亡きあの人へ伝えたい言葉」御礼のお手紙より―

こんにちは。鎌倉新書の藤巻です。

今日は、弊社が実行委員会事務局として運営のサポートをさせて頂いている「今は亡きあの人へ伝えたい言葉4」の刊行後、入選された方々から寄せられた御礼のお手紙の一部をご紹介します。


入賞の知らせ、頂きました。驚きと嬉しさで、すぐ仏壇に手をあわせ父と母に報告しました。東日本大震災から二年以上が経ち、普段どこかで我慢し、隠している自分の心の中を、ときには泣きながらも文字にしていくことで、少しずつ癒されていくような気がしています。そんな機会を与えてくださった事に感謝致します。ありがとうございました。


「人間は生きているのではなく、生かされているのです」という教訓を改めて噛み締めながら、それは「私たちの分まで人間らしく生きてください」という天国の方々からの切なるメッセージだということを再認識致しました。ほんとうにありがとうございました。いま、素直な気持ちで「ありがとう」と言えることで、自分自身の心が癒されます。


流れるような日々の生活の中、一歩立ち止まって亡くなった方に思いを馳せる機会を得られたこともとてもいい経験になりました。実家に帰ったら、おじいちゃんの墓前に報告しようと思います。

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自分の内部にあるときはただ漠然としてつかみどころのなかった「重く苦しい何か」は、言葉にすることではじめて「悲しみ」や「後悔」として認識できるのかもしれません。そして、認識することで整理され、少しずつ浄化されて、いずれは未来へ向かう人の背中を押す力になるのでしょう。
私たちも、ご応募いただいた多くの作品、そして御礼のお手紙を拝見するたびに、言葉の持つ力の大きさと可能性を改めて感じています。

「今は亡きあの人へ伝えたい言葉」という冊子が、作品をお寄せいただいた方にとっても、作品を目にした方にとっても、喪失の悲しみから立ち直るきっかけになりますように。